今回は俳優の寺尾聰(てらお あきら)の本名についてみていきましょう。
また、寺尾聰が旭日小綬章を受賞したのは父のおかげという話がありますが、本当でしょうか。
目次
寺尾聰の本名は寺尾聰
寺尾聰 | 本名 | 寺尾聰(てらおあきら) |
寺尾聰さんといえば、ベーシスト・シンガーソングライターとしての顔を持っていますが、俳優としてさまざまな作品に出演していますよね。
もとはミュージシャンとしてデビューし、「ザ・サベージ」で大ヒットを飛ばしながらもすぐに脱退し、俳優としてデビューします。
石原軍団の若手有望株として、主にテレビドラマに出演、青春ものドラマなどで二枚目半的な役柄を演じることが多かった。
また、『大都会』では新聞記者、『大都会 PARTIII』(日本テレビ)、『西部警察』(テレビ朝日)など、石原プロモーション制作のアクションドラマでは刑事役で活躍した。
このころはサングラスをかけ、ニヒルな表情がトレードマークだった。
そんな寺尾聰さんの父親は、故・宇野重吉さん。
昭和を代表する名俳優を父に持つ寺尾聰さんですが、宇野重吉さんの本名は寺尾信夫といいますので、寺尾聰さんは芸名=本名なのですね。
寺尾の全国順位&人数
「寺尾(てらお)」という苗字は全国順位794位だそうで、結構少ないのですね。
人数にするとおよそ24,700人ほどです。
たしかに芸能界には何人かいますが、周りにあまりいないかもしれません。
寺尾の由来
「寺尾」は長野県がルーツで、清和天皇の子孫で源姓を賜った氏(清和源氏)という説もあるようです。
「尾」は接頭語や、小さい開発地を意味しています。
寺尾聰の父は名優・宇野重吉
寺尾聰さんの父親は、名優・宇野重吉さんです。
宇野重吉さんは、第二次世界大戦前~戦後にかけて、長く演劇界をリードしてきた名優です。
飄々とした風貌と軽妙な演技を持ち味とし、『ゴドーを待ちながら』『夕鶴』などの舞台に出演。
演出家としても多くの作品を残しており、リアリズムを基調とした近代的な芸を追求した。
映画・テレビでも活躍し、主な映画出演作に『愛妻物語』『第五福竜丸』『金環蝕』など。
映画監督として4本の作品も発表している。
宇野重吉の芸名は、中野重治と鈴木三重吉に由来している。
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そんな偉大すぎる父親を持った寺尾聰さんですが、その偉大すぎるがゆえの苦悩もあったようです。
父が亡くなった時にホッとした?
宇野重吉さんは肺がんを患い、ドクターストップをうけながらも点滴をしながら舞台に立ち続けたという、役者魂の持ち主でした。
そんな父をみてきた寺尾聰さんは、「父が亡くなった時は正直ホッとした」と言っていたそうです。
宇野重吉さんは芸に厳しい人でした。
日大芸術学部出身で東京左翼劇場に入られ劇団民藝を立ち上げた創始者ですし、新劇ではかなり有名な俳優・演出家です。
寺尾さんとも映画で2度ほど親子共演してるんですが、子供に対してもさらに厳しく指導する人ですから、寺尾さんの芸をまだまだだと思って厳しく指導してたと思います。
厳格な父に育てられ、常に緊張して挫折を繰り返しながらすごしてきたので、そのような言葉が出たのでしょう。
実際、「宇野重吉の息子」と言われることに抵抗があったそうですが、宇野重吉さんが亡くなってからは父の偉大さに気づき、意識が変わったといいます。
現在では「お父さんに似てきましたね」と言われることが、本当に嬉しく思えるようです。
親子で紫綬褒賞受賞
父の宇野重吉さんは、1981年に紫綬褒章を受賞しています。
寺尾聰さんも2008年に紫綬褒章を受賞していますので、親子2代に渡って偉大な賞を受賞したことになりますね!
また、2004年も映画「半落ち」で、2回目の日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞しています。
寺尾聰さんは日本レコード大賞並も受賞していますので、両方を獲得しているのは寺尾聰さんのみだとか。
それってすごすぎる記録ですね!
旭日小綬章を受賞したのは父のおかげ
寺尾聰さんは、2018年の旭日小綬章を受賞しています。
父・宇野重吉に対しては、素直に感謝の言葉を口にした。
「100%、父である宇野重吉から教わった。
外に出て教わった事はありません。
外に出て、プロからいろいろ聞いても『あ、知ってる』『あ、聞いてる』。
俳優になろうと思っていない頃から聞いてたことだった。
自分の師匠であり、芝居の神だったのが、たまたま父だった。
もう少し距離があれば、ちゃんとあいさつして教えてもらいに行ったんだけどね。
父であり、師匠であり、芝居の神である宇野重吉のおかげ」と言い切った。
劇団民芸の創設者でもある名優・宇野重吉さんの長男として生まれ、俳優・石原裕次郎さんに託された寺尾聰さん。
華々しい活躍の裏では、自身のおかれた状況について苦しんだこともあったようです。
今では役者として吹っ切れていますので、今後の活躍も楽しみですね!